大腸内視鏡検査を受けて

大腸内視鏡検査を受けるのは大変だ。前日の朝から食事制限が始まる。食べられるのはごく一部の食品に限られる。そして前日の夜から下剤を飲まされる。当日は朝から大量の下剤。

検査そのものは病院にもよるが、自分が受診したところは無痛で検査じたいはさほど辛くない。だか、費用は自分持ちで最低8000円からだ。

もしポリープ切除となれば食事制限は一週間続く。3年前、ポリープ切除したときは食事制限のストレスから顔面に激痛が走る三叉神経痛になったほどだ。

では、なぜこんなにつらい事前準備と費用を払いながら検査を受けるのか?3年前は人間ドックで要精密検査という結果が出た。当時、自覚症状は全くなかったので「まさか、何かの間違いだろう」と思ったが念のため受けた。その結果がポリープ切除だった。今年も全く自覚症状はないが定期検診のためだ。良性のポリープもほっとくとガンの原因になる。

受けるのはつらい。でも、受けずに知らない間にもっと悪い結果になるのはもっと避けたい。

話は変わって、僕たちの仕事はどうだろうか?僕はプログラマで日々ソフトウェア開発に携わっている。

普段のプロジェクトでできていること、できていないことたくさんある。できていないところは目に付きやすい。みんな解決しようと何かとアクションがとられることも多いだろう。では、できていると思っていることはどうか?病気の自覚症状を思うと、実は気づかないだけで良くないことが進行しているかもしれない。当たり前だか、自分では気づけないものは改善できない。

では、どうすれば良いか?ひとつの手段としては他人の意見を聞くことがあるだろう。病院のときに医者の意見を聞くように。

これが意外と難しい。耳の痛いことは聞きたくないからだ。しかし、本当に良くしたいのであれば他人の意見は真摯に受け止めないといけない。「何を言っている」と言って一蹴したり遠ざけたりするのは簡単だがそれでは死あるのみだ。

以前、働いた現場でプロジェクトの問題点をいくつか指摘したことがある。こちらの言い方の問題もあったかもしれないが、最終的には受け入れられず僕はプロジェクトを外された。あとで聞いたところ、そのプロジェクトは散々だったようだ。

自分もそうならないようにしないとな、と大腸内視鏡検査を受けた日に思った。